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入力と出力:何を入れて、何が返るか

対象

制作会社とポストチーム

映像制作会社やインハウスのコンテンツスタジオで、撮影していない(多くの場合、撮り直しもできない)素材を扱う編集者、カラリスト、ポストスーパーバイザー向けです。

開始時点の素材

クライアント素材と納品仕様

クライアントから受け取ったラッシュ、アーカイブテープ、インタビュー、画面収録に加え、各納品先が求める解像度、尺、字幕フォーマット、言語の要件です。

得られるもの

修復済みクリップ、レイヤー、マスター

クリーニングしたセリフ、復元・アップスケール済みのショット、キー抜き可能なプレゼンターレイヤー、そしてより高解像度のマスターを、ファイルとして返します。VisionStoryはキーを抜かず、グレーディングもせず、あなたのタイムラインに入りません。また、容姿や音声の差し替えを行う場合は、レンダリング前に署名済みのリリースが必要です。

ポストで直せること、直せないこと

ポストでの大半のプレッシャーは、クライアントには見えない“ギャップ”から生まれます。約束した内容に対して、実際に撮れているものが足りない。見積りは管理された撮影を前提にしていたのに、届いたドライブにはスマホのクリップ、強い反響のある部屋、そして720のロゴカード。これを埋める作業はトリアージです。一部は修復で済み、一部は新しいレイヤーとして作り直し、一部は「撮り直しをお願いします」という電話で終わります。初週のうちに見極められるかどうかが、納期を守る鍵になります。

届いたドライブが、見積り想定より悪い

月曜にクライアント素材が届きます。ゲストのスマホで縦撮りされた40分の式典、ガラス張りの会議室で撮られて反響が重なり続ける創業者インタビュー、そして前の制作会社がプロジェクトファイルごと持ち去ったロゴアニメの720書き出し。ブリーフは相変わらず「プレミアムなブランドフィルム」。しかも、あなたのスタジオが起用される前に撮影予算は使い切られています。

トリアージが、そのドライブを「回るスケジュール」に変えます。ノイズ低減でセリフから部屋鳴りを引き剥がしつつ音声の明瞭さを保ち、復元でタイミングや音声に触れずにブラー、粒状感、圧縮劣化を補正し、アップスケールで低解像度ショットを納品フォーマットへ近づけます。各工程で返ってくるのは、あなたのタイムラインでコンフォームできるファイル。使えるクリップはカットに回し、無理なものは最初の数日でフラグを立てられます。クライアントレビューになってからではなく、撮り直しを依頼できる時間が残っているうちに。

撮影を組み直す代わりに、ショットを救う

撮り直しは、たいてい“カメラ1日”で終わりません。ロケ地をもう一度クリアするクライアントの法務、すでに転職してしまったエグゼクティブ、展示会の期間だけ存在する会場、そして前回たまたま噛み合った3つのスケジュール。全員が日程に合意する頃には、その映像が支えるはずだったキャンペーンは、もう走り切っていることさえあります。

修復に必要なのは、半日と1人分。セリフのクリーンアップ、映像の復元、解像度の引き上げを同時に回している間も、アシスタントエディターは編集を進められます。そしてその日の終わりには、どのショットが使えるかが分かります。だからといって、すべての撮り直しが不要になるわけではありません。撮り直しリストを短く、具体的にできるので、クライアントとの話は「丸1週間が消えた」ではなく、「4ショットと半日」で済むようになります。

合成担当が主導権を握れるプレゼンターレイヤー

企業向け映像にはホストが必要です。3つの事例をつなぎ、先週クライアントが承認した数値を読み上げ、最後にもう一度登場する人。プレゼンターを手配すれば、出演料とスタジオ半日が発生し、法務が1文直すたびに再手配になります。たいてい3回目の原稿修正は出演者が帰宅した後に届き、追加収録日のコストは、そのセグメントの価値を上回りがちです。

そのホストをキーイング可能なレイヤーとして生成すれば、作業はあなたの編集環境の中で完結します。VisionStoryは、台本と選んだ音声から、フラットなグリーン背景に対してプレゼンターをレンダリング。合成担当がキーを抜き、トラッキングし、サイズを調整し、グレーディングを合わせ、ローワーサードに置くのか、セット拡張に乗せるのか、フルフレームにするのかを決められます。VisionStoryは画面収録をせず、合成も組まず、ショットのカラーも作らないため、完成映像のルックは「受け取る出力」ではなく、あなたのチームが下す判断のままになります。

4Kマスターの「実態」を正直に見極める

納品仕様は4K。しかし素材は1080のインタビューで、挿入の1カットは、すでに初期化されたノートPCから取った720の画面キャプチャ。プロデューサーとクライアントの間のどこかで、ドライブ上の素材では支えられない数字が合意され、締切の2日前になってポスプロの問題になります。

アップスケールには確かな効果があり、同時に明確な限界もあります。クリーンな1080マスターを4K納品に近づければ大画面でも十分に持ちますが、甘くて強圧縮な720クリップを同じ目標に押し上げると、録れていないディテールを“作って”しまい、等倍表示した瞬間にバレます。OKを出す前に、顔、製品ラベル、細かな質感を100 percentで確認し、どのショットが本当に納品解像度で仕上がっていて、どれが“持ち上げ”で成立しているのかをプロデューサーに伝えましょう。守れる仕様は、守れない数字より価値があります。

承認済みの1本から、3つの納品仕様へ

契約書には「1本の映像」と書いてありました。ところが、ようやく届いた納品仕様書には「3本分」が書かれている。放送パートナーはキャプションを別のサイドカーファイルで、音声は独自のラウドネスターゲットでのミックスを要求。SNS用は縦のセーフエリア内でキャプションを焼き込み。さらにクライアントの自社プレーヤーは埋め込みキャプショントラックと、また別のコーデックを求めてきます。編集が承認された時点では、そのどれも書かれておらず、3つのうち1つは「納品前日まで誰も言わない行き先」になりがちです。

オンライン作業の後ではなく前に、行き先リストを必ず書面で出してもらい、各行き先のキャプション形式、音声ターゲット、コーデック、フレームレート、アスペクト比を、アシスタントが照合できる1枚のシートにまとめましょう。次に、すべてのバージョンを同じ承認済みカットのコンフォームとして扱います。修復済みの同じクリップ、同じプレゼンターレイヤー、同じミックスを、プラットフォームごとに再ラップ・再フレーミングするだけ。下のソースがすでにクリーンで、すでにサインオフ済みなら、遅れて来た仕様変更も、編集を開き直すのではなく、再書き出しと新規QCパスで済みます。

ポスプロチームがVisionStoryを使う方法

クライアントが実際に納品した素材と、スタジオが契約した仕様を起点に進めましょう。以下の各パスは、あなた自身の編集・グレーディング・ミックスに使えるソースファイルとして戻ってきます。また、どのパスにも事前に把握しておくべき「失敗のパターン」があるため、スケジュールを組む前に理解しておく価値があります。

納品前にポスプロスーパーバイザーが、映像と音声が契約に明記された品質基準を満たしていること、復元やアップスケールが等倍表示でアーティファクトを生んでいないこと、そしてカット内のすべての肖像・音声・音楽キューについて署名済みの許諾書が揃っていることを確認します。

  1. 01

    つなぎ素材を作り、提案カットを素早く出す

    AI Video Agentにブリーフ、承認済みの台本、またはクライアントのPDFを渡すと、プレゼンター・音声ナレーション・字幕がすでに入った、編集可能なマルチショットの下書きを返します。ポスプロチームにとっての価値は、完成版の“主役映像”よりも、つなぎ素材にあります。2つの事例をつなぐブリッジ、オンライン前に全体の形を見せるアニマティック、承認待ちのセグメントの仮バージョン。使う部分だけ自分のタイムラインに取り込み、最終的な編集判断はあなたの手元に残しましょう。

    機能 AI動画エージェント
    AI動画エージェント
    プロンプト、URL、PDF、または台本を、アバター・音声ナレーション・字幕付きの編集可能なマルチショット動画の下書きに変換します。
  2. 02

    プレゼンターレイヤーを生成し、キーは自分で抜く

    グリーンスクリーン動画は、台本と選択した音声から、フラットなグリーン背景に対してプレゼンターをレンダリングし、合成担当がキーを抜いてトラッキングし、配置できるクリップとして返します。VisionStoryが作るのはレイヤーだけ。画面収録はせず、あなたの素材の上に合成もせず、結果のグレーディングもしないため、フレーミング、スケール、エッジ処理、色合わせは、チームが普段使っているツールの中に残ります。ショットを確定する前に、動きのある部分と髪のエッジでキーを確認し、素材(プレート)側のライティングにプレゼンターを合わせましょう。

    ツール グリーンスクリーン動画
    グリーンスクリーン動画
    製品、画面、またはシーンの横に合成できるプレゼンターのレイヤーを作成します。
  3. 03

    セリフを“部屋鳴り”から解放する

    クライアントのインタビュー音声には、空調音、交通騒音、ノートPCのファン、硬い反響が、声と同じトラックに一緒に焼き込まれていることがよくあります。ノイズを除去なら、聞き取りやすさを保ったままそのノイズの“床”を下げられ、テイクを採用できるか、字幕で逃げるしかないかの分かれ目になることも少なくありません。ミックス前に実行し、ヘッドホンとスピーカーの両方で元音声と聴き比べてください。強めにかけると声が痩せたり、歯擦音(サ行など)の下に不自然さが残ったりすることがあります。そもそも部屋鳴りで演技そのものが潰れている場合は、ADR収録が正直な解決策です。

    機能 ノイズを除去
    ノイズを除去
    明瞭で聞き取りやすい音声を保ちながら、背景ノイズを低減します。
  4. 04

    素材を納品マスター品質へ引き上げる

    AI動画アップスケーラーは、低解像度の素材を最大4Kまで引き上げ、よりクリーンな納品マスターに近づけます。元素材がきれいで差が大きすぎない場面、たとえば1080のインタビューを4K仕様で仕上げるようなケースで使うのが効果的です。評価は、ブラウザのサムネイルではなく、視聴者が実際に注視するフレーム—顔、製品ラベル、画面内テキスト—を等倍で確認してください。ぼやけていて圧縮の強いクリップが仕様に耐えないなら、納品前にそう伝えるべきです。契約書の数字で、カメラがそもそも記録していないディテールを代弁させないでください。

    ツール AI動画アップスケーラー
    AI動画アップスケーラー
    既存の低解像度動画を最大4Kまでアップスケールし、より鮮明な納品用マスターに仕上げます。
  5. 05

    編集前にアーカイブ素材とスマホ映像を修復する

    AI動画エンハンサーは、タイムラインや音声を変えずに、既存映像のぼけ、粒状感、圧縮による劣化を補正します。すでにセリフや音楽に同期しているクリップでは、ここが重要です。この工程があることで、10年前のイベントテープ、ゲストのスマホ動画、4回も書き出し直されたファイルでも、いまのブランド映像の中で使える素材になります。まず復元(修復)し、次にコンフォームし、その後にグレーディング。そうすればカラリストはアーティファクトと格闘するのではなく、修復済みの素材を前提に作業できます。1回通してもなお判別しづらい素材は、レンダーを長くする話ではなく、撮り直しの相談です。

    ツール AI動画エンハンサー
    AI動画エンハンサー
    タイミングや音声を変えずに、既存映像のぼけ・ノイズ・圧縮による劣化を補正します。
  6. 06

    署名済みの許諾書がある場合のみ肖像を差し替える

    Video Face Swapは既存クリップの顔をフレーム単位で差し替え、Face Swapは静止画で同じことを行いながら、元のライティングとフレーミングを保ちます。どちらも、肖像が使われる本人からの書面による許諾が必要です(作品、使用地域、合意した期間を含む)。その許諾書は、音楽や映像素材のライセンスと並べて、プロジェクトフォルダに保管してください。確認は、動きのある場面、横顔、低照度で行いましょう。ここは輪郭や肌のディテールが最初に破綻しやすいポイントです。許諾書がなければ、その依頼は未対応のままクライアントへ差し戻します。

    ツール 動画フェイススワップ
    動画フェイススワップ
    既存クリップの画面内の顔を、フレーム単位で許可済みの肖像に置き換えます。

よくある質問

  • AIが得意なのは、繰り返し発生する修復や生成であって、判断ではありません。ノイズ低減、復元(修復)、アップスケール、キーイング可能なプレゼンターレイヤーの生成は、それぞれ単体で「使えるファイル」を返してくれます。一方で、コンフォーム、カット、キーイング、グレーディング、ミックス、そして物語の順番はあなたのチームの領域です。そここそが、クライアントがポストプロダクション会社に対価を払う“判断”だからです。返ってきたファイルは完成納品物ではなく、タイムラインに入れるためのソースクリップとして扱ってください。

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